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日本の地震学、改革の時 Nature 翻訳記事

日本の地震学、改革の時 Nature 翻訳記事
東京大学のロバート・ゲラー教授は「日本政府は、欠陥手法を用いた確率論的地震動予測も、仮想にすぎない東海地震に基づく不毛な短期的地震予知も、即刻やめるべきだ」と主張する。
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ロバート・ゲラー氏の論文より
「想定内」の地震とは何なのか。それは、日本政府の地震調査研究推進本部(以下、推進本部)が仮定した、地域ごとの固有地震を指していると思われる。そこでは、それぞれの地域に対して、断層パラメータなどを入力データとして、確率論的地震動予測地図を導き出している(地図を参照)。

確率論的な地震動予測地図といえば信頼性が高いようにみえるかもしれないが、予測に用いられた手法が検証されるまでは、単なるモデルにすぎない。この地図で最も危険だと評価されているのが、東海、東南海、南海という3つの地域の「シナリオ地震」である。しかし現実には、1979年以降、10人以上の死者を出した地震は、この確率論的地震動予測地図において、比較的リスクが低いとされてきた場所で発生している。この矛盾からだけでも、確率論的地震動予測地図およびその作成に用いられた方法論に欠陥があること、したがって破棄すべきであることが強く示唆される。


 阪神大震災以降、地震関係の研究には予算がつきやすくなった。なので地質関係の研究者のなかでは、「科研費の申請は、地震予測に絡めて申請書を書けば予算がつきやすい」なんて話もあったような・・・

 氏はこうも言っている。
 東海地震予知体制が30年以上にわたって継続されているにもかかわらず、多くの主流の日本の地震学者は何の異議も申し立てていない。その理由は多少複雑である。第1に、多くの研究者がさまざまな点(予算配分、委員ポストなど)で癒着している。
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Commented by なかたけ at 2011-04-15 16:05 x
氏の言っていることは、もっともな部分のある反面、それじゃ地震学者はなにをするねん、ってところになると思います。純粋なサイエンス? 起こった地震に対してうんちくをたれるだけ?  それは科学者としての責任の放棄にもつながるのでは。
Commented by y-yamatn at 2011-04-16 14:36
震災以降の地震学は飛躍的に発展した、と聞いていて、最近の本を読んだら自分が学生のときには全く聞かなかった?アスペリティなど、新しい概念がでてました。
もちろん基礎研究は重要だけれど、予測より減災対策や教育(ソフト面)にお金を使ったほうがいいという議論なら、そうかもね~。
by y-yamatn | 2011-04-14 22:09 | 震災関連 | Comments(2)