For the RUSH's blog トレイルランナーの記録

阿曽原 高熱隧道

映画黒部の太陽を見たときに、トンネル工事を進める親方の息子が黒三の工事で死んだというシーンがあった。主役の裕次郎の兄貴だったろうか。これが親子の確執の原因ともなっていたと記憶している。
親父さんは、あの工事はひどかったが、戦前の国策で仕方なかったのだ、と言っていた。
親父さんの息子が死んだ理由は、高熱隧道で発破をしかけるときのダイナマイトの(高温のための)暴発だった。黒部の太陽のなかでもその回想シーンがあった。

吉村昭の高熱隧道には、その記述もある。ダイナマイトは設計上40度までが安全とされており、その2倍以上の温度の地温があったため、ダイナマイトの装填作業は命懸けだった。
事故後はエボナイトや竹を断熱材としてダイナマイトをセットするようになって暴発事故はなくなった(減った?)。

また、有名なのは志合谷のコンクリート5階建の飯場がホウ雪崩で3階以上?が対岸まで吹っ飛んで奥鐘の岸壁に叩きつけられ、80名以上が亡くなったこと。

阿曽原においても、六階建て飯場がホウ雪崩で上部の木造部分が吹っ飛ばされ、火事になって28名がなくなった。

このような事故があっても工事が続けられたのも国策であり、電力がどうしても必要であったため。
そしてこの六階建ての飯場跡地が、阿曽原小屋が立っている場所らしい。。。
もちろん阿曽原小屋のある位置は冬季にはあぶないので、プレハブで冬季は解体され、春にまた組み立てられるらしい。


黒部第三発電所は欅平の地下にあり、仙人ダムから取水した水をトンネルを通し、欅平で落としている。
昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。
佐藤工業受注。


阿曽原温泉小屋HP
周辺地図(阿曽原温泉小屋HPより)
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今年の夏、八方尾根から入り、唐松から欅平に尾根を下り、水平歩道を経て阿曽原に行った。
記録
映像はそのときの阿曽原温泉の高熱隧道。
蒸気が坑内からもくもく出ていた。温泉の湯はトンネル内から引いている。
地熱は150度を越え、あまりの熱さのため、当時、掘削作業員に水をかける作業員が必要で、そのまた水をかける作業員に水をかける作業員がいた、らしい。くわしくは本を読んでちょ。



ホウ雪崩は、ドーンという爆発のような音が聞かれること、コンクリートの飯場を破壊したことから、爆発するような誤解があるとのことだが、ドーンというのは音速を超える時の衝撃波かと思われる。
阿曽原が標高900m、標高3000m付近の雪庇が崩壊して、フリーフォールのように雪崩が落ちたなら、音速を超えるか計算してみたけど(初速ゼロ、摩擦なし、フリーフォール、位置エネルギー→運動エネルギーとして)、音速は超えないようだ(あってるかな)。どういうメカニズムなんだろう。


mgh = 1/2mv2
v = (2gh)^0.5
h = 2100
v = 200 m/s
※音速340m/s
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by y-yamatn | 2012-11-10 22:56 | Days | Comments(0)