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For the RUSH's blog トレイルランナーの記録

野呂川源流ぐるり 地蔵尾根アプローチ

★去年の同じ時期に黒部をぐるっと走ったので、今年もどこか行きたいな~と思っていた。南アはあまり行ったことがないのだが、どうも山梨側から行くのが面倒くさいと思っていたら、TJARややまとうまさん達が地蔵尾根から仙丈に登っていたので、自分も地蔵尾根を使うことにする。
 そうすると野呂川源流をぐるっと回れるではないか!これは行かない手はない。

行程
8/21
3:30 起床
5:30 登山口P着
6:00 登山口P発
7:50 松峰小屋
9:40 仙丈小屋
10:00 仙丈ヶ岳
12:00 野呂川越
14:00 間の岳
14:50 北岳山荘
15:45 八本歯のコル
17:10 広河原
ウダウダ、その後移動

7:10 北沢峠
8:30 小仙丈岳
9:00 仙丈ヶ岳
9:20 地蔵尾根分岐
11:50 登山口P

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登山口Pはやまとうまさんに教えてもらってあったのですぐに分かった。
市野谷の手前の橋を左折し、上にあがって行って、孝行猿の看板に誘導されるようにいくと、Pの看板もあります。
休耕田跡地で長細く、うまく止めれば5台くらい止められるでしょうか。

さあ、出発。初めての長大な尾根にわくわくします。本当はもっと早く暗いうちから登ろうと思っていたのですが、起きられず、遅くなってしまいました。なのであわよくば合流しようと思っていた鳳来小屋のテン泊のR&Bパーチーには会えませんでした。


長い一日なので、先を急ぎたいですが、今回はビバーク用具を背負っているので結構息があがります。いつもより余分な装備は以下のとおり。
ツェルト、シュラフカバー、半マット、アルファ米、カッパ上下、無線機、防寒着上 くらいでしょうか。
時間がなくて荷物を吟味する暇なく、重さは10kgを超えていたかも。TJAR以上ですね・・・

結構、走れるところがあって、楽しく松峰小屋へ。水場は確認してないですが、水音は聞こえなかったなあ。水は2L担ぎましたが、1Lで足りました。小屋は中を覗きましたが、不気味で休む気持ちになれずすぐに退散。

標高2200~2300mくらいになると原生林ぽくなり、この高さがアップダウンを繰り返して続きました。なかなか高度があがらず、その長大さを感じるセクションでした。ようやく地蔵山(登山道が山頂を通過してないので登ってない)を越えると、石灰岩の露頭が多くなってきて、それを抜け標高2500mを超えると森林もなくなり視界が広がってくる。仙丈が迫ってきて、一般ルートの登山者も見え始める。

やがて一般道にでる(地蔵尾根も一般道か・・・一人も会わなかったが。)
一旦、仙丈に向かって登り始めるが、よく考えれば、仙丈の次は間の岳に向かうから、小屋で水を補給せねば、と再度小屋に下って、水場で水を入れて、山頂へ。登りで抜いて途中で下って、また登って行ったので、???と思われたのか、何人かに声をかけられた。


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山頂はいい天気でした。
これから向かう間の岳、北岳も見えましたが、半端なく長く見えました。
でも野呂川源流をぐるっとやるわけですから当然ですね。

ここから間の岳までが苦しかった。単純に水が野呂川越過ぎから心細くなり、貯水率10%以下の超節水モードになったからなのですが、その他の理由は単に長い!ということ、単調なこと、人にも会わないこと。親子3人組1パーチーと単独2名に会ったのみ。
伊那荒倉岳を通過したはずだが、まったく記憶にない。高望池も記憶にない。涸れていたのかなあ。

それから三峰岳について水を少し飲むと、残り30ccくらいになり、間の岳で30ccを一気飲みして、万歳した!ここまで来たら、もう大丈夫だ。ここから先はメジャールートだし、北岳小屋までは走れるから、すぐ?だろう、ということで。

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ほぼ予定通りだが水がなくなり減速。鳳来小屋に行くのは厳しそう。ここからは人が多いから安心。

ここから北岳小屋までは予想通り結構走れた。
小屋に着いたら、コーラ一気でカップヌードルを食べるぞ~汁も全部飲んでやるけんね~、と思うとアドレナリンが出るのかスムーズに走れるから不思議。

しかし小屋はババ混み。売店でカップヌードルとコーラを買うのに30分くらいかかった。
カップヌードルを食っていると隣のおじさんのラジオから高校野球の優勝がコーナンだと聞こえてきた。

ここからR&Bパーチーに無線交信を試みるが、通じず。広河原についたら5時くらいになりそうだから、そこから再び白鳳峠にあがるズクはもう残っていなかった・・・

さて、北岳はもう何度も登っているのであっさりパス。八本歯からガツガツ下る。このころから右足が結構痛くなってきて、減速する。でもずーと下りだから同じ部位を酷使することになり、足への負担が気になる。来週はレースだしね・・・

途中、北岳バットレスの取り付き付近に人がたむろしているのが見え始めた。いやな予感がする・・・搬出の手伝いの可能性も考えたが、聞いてみると、4尾根を登攀中に軽い怪我で懸垂で降りてきたとのことで問題なかった。しかし、そのパーチーは福岡から来たそうで、そのうちの一人が今年ハセツネにでるという。それで本当は4尾根を抜けて、白峰三山をナイトランして帰る予定だったとのこと。世の中すごい人がいるもんだ。有名人かもと思ってお名前をお聞きしたらF原さんと言われた。

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八本歯のコルから広河原方面を望む

そんで下りきって広河原山荘に着いて5時過ぎだったので、今日はここで泊ることにして受付していると、夕食の準備をしている。それで自分も食べられるか聞くと、龍馬伝のおりょうのようなおねえさんが「いいですよ」という。ということで、ツェルトを張ってから、宿に泊る人と一緒に宿の夕御飯を御馳走になった。

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ツェルトはポールレスでPPロープを木に渡して張った。

飯の後、寝ようとするが、眠れない。やはり眠くなるまで行動してから張ればよかったか。でも稜線上にでるほど元気ではないし、もう暗くなってきている。
しばらく悩んでから、とぼとぼと北沢峠まで林道を歩いて行ってどこか適当なところでツェルトをはることにした。

撤収し、ヘッドランプを付け、歩く。北沢峠手前でビバーク。




翌朝、寒さで目が覚める。が、今日は行程に余裕があるので二度寝。
しかし、バスの始発が7時過ぎに来るため、起きてアルファ米に水を入れる。湯なら20分くらいのはずだが、水を入れたら、1時間!そんなに待てるか!昨日の晩に水を入れておくのが基本じゃ。30分くらいで固めのごはんいただきました。

ウダウダしてから7時前にビバーク地発。7時過ぎに北沢峠に着くと、すでに戸台側からのバスが来ていてすごい人だった。やはりもっと早く起きて動くべきだった。



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小仙丈手前の斜面。とてもきれいだった。

そこから再び登山道へ。ガツガツ登って、小仙丈から2度目の仙丈へ。

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カンケーない人です。
仙丈からはぐるっと昨日走ったルートが見えて感慨深かったです。
それなりの達成感に満ち満ちました。

その後、再び長大な下りの地蔵尾根に向かう。水は1Lくらいあったので小屋には寄らなかった。
地蔵尾根は誰かに会うかな~と少し期待していたけれど、誰にも会わんかった。登りが約4時間だから下りは2時間強と予測し、できるだけ走る。今回のザックはマラソンマジック20だったのだが(トレマンさんもTJARの市野瀬以降で使われてましたね)、さすがに装備の重さからか、肩が少し痛くなってしまった。でもこのザックはお気に入りです。ザックのウエストベルトが嫌いなもので。

地蔵尾根は地蔵岳から先が長く走りやすいので、甲斐駒の黒戸尾根よりははるかにTTに向いているのではないでしょうか。

最後のアカマツ林に入ってからはダルダルな走りになってしまいましたが、そこそこ走りました。12時前に駐車場着。近くの水場で水浴びし、市野谷で風呂に入って、ソースカツを食べてTJAR気分を味わって終了しました。

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駐車場。もう一台止まっていた。こうやってとめちゃうと2台しか止まらんじゃンか。


装備:
ツェルト、シュラフカバー、半マット、アルファ米、カッパ上下、無線機、防寒着上、
アルファ米3つ、携帯電話、水2L、行動食

シューズ:モントレイル ワイルドウッド
ザック:AARN マラソンマジック20
by y-yamatn | 2010-08-21 14:01 | トレイルラン